<J1:柏2-1甲府>◇第8節◇29日◇柏

 柏が昇格クラブとしては1シーズン制後のJ史上初となる、開幕3連勝で首位を守った。前半にPKで失点したが、後半から出場したFW北嶋秀朗(32)が決勝ゴールを決めた。U-22代表候補のFW大津を負傷で欠いたが、ベテランが勝負強さを発揮した。

 ここまで2トップの布陣だったが甲府戦はFW田中を1トップに配置した。前半はシュートはわずかに2本。後半開始からFW北嶋とMF水野を今季初起用し2トップに戻した。J1通算50得点を達成したプロ15年目の北嶋は「50点は少ないけど、自分には誇り」と話した。北嶋は今季、自作のソックスをはいている。5本指のソックスをくるぶしのあたりで切り、つま先からかかとまでを覆っている。足の指それぞれに力が行き渡るため「踏ん張りが違う」と話す。決勝点は難しいゴールだったが、軸足がぶれなかったためきれいにシュートを打つことができた。

 ネルシーニョ監督は「結果は合格」とコメント。チームも99年以来の開幕3連勝となったが、浮かれることはない。出場機会はなかったが、MF兵働もベンチ入りするまで回復。北嶋も「連勝がいくつとかではなく、1試合1試合、全力で戦っている」と話した。柏が今季のJリーグを引っ張っていく。【加納慎也】