G大阪の来季監督就任が確実になった元日本代表の呂比須ワグナー氏(42)が、12月中旬に正式契約することが11月30日、分かった。既に交渉は大詰めに入っており、呂比須氏が親しい関係者に「(12月)15日前後に(契約書に)サインすることになる」と明かした。水面下ではコーチ陣の組閣作業に着手。「呂比須ガンバ」の補強第1弾として、日本代表DF今野泰幸(28=東京)に正式オファーを出したことも判明した。

 この日、G大阪の金森喜久男社長は慎重に言葉を選びながら「(強化部が)交渉はしているだろう。(交渉の)中身については、まだ話をする段階ではない」と呂比須氏と交渉中であることを暗に認めた。

 来季編成も進めており、元日本代表DF高木和道(31)の退団で手薄になるセンターバックの補強に着手。今野には07年オフを含め過去に複数回オファーを出した経緯があり、今回は所属の東京を上回る好条件を提示しているという。関係者は「あとは本人の決断次第になるのではないか」と明かした。FWと攻撃的MFも補強する方針で、アジア・チャンピオンズリーグ制覇に向けた足場作りを着々と進めている。

 既に呂比須氏が監督を務めているブラジルのクラブチーム、パウリスタは契約解除を発表。呂比須氏の新監督就任は、秒読み段階に入っている。G大阪は現在リーグ3位で、逆転優勝を果たしクラブW杯に出場した場合は、全日程終了後に正式発表になる方向だ。