“21歳進化形・古田”が勝利を呼び込む。札幌は23日、札幌ドームサブグラウンドで戦術練習を行い、21歳の誕生日を迎えたMF古田寛幸が主力組の右MFに入った。26日の広島戦(札幌厚別)で5戦連続先発が濃厚。前節19日の鹿島戦でクラブワースト0-7の大敗も、失敗から学んで成長した姿をピッチで体現する。

 戦術練習で古田は得意のドリブル突破でチャンスメーク。広島戦に向け「今はどん底。次は勝って、鹿島に大敗した悔しさをはね返さないと。はい上がる力を出したい」と意気込んだ。28日からチームは今季初めての3連休に入る。勝って、気持ちよく休日を迎えたいところだ。

 今季は20歳で初めてJ1に挑戦し、7戦523分に出場。鹿島戦は7失点で大敗したが、ただでは起きない。自分のプレーを振り返り、J1とJ2の違いを分析した。「比較的ゆっくりしたサッカーが多い。急に仕掛ければ嫌がられる。課題は判断の遅さと、簡単なミスをなくすこと」。反省を生かし、21歳初戦で進化した姿を披露する。

 験のいい誕生日後の初戦だ。10年5月30日富山戦はプロ初得点、昨年は5月29日岡山戦(ともに札幌厚別)でフル出場し2-1で勝利。1人暮らしを始めた今年は、兄昌大さん(28)から空気清浄器をプレゼントされた。「勝ってチームの空気を変えたい」。2連勝中と大好きな厚別での5月最終戦は、古田弾で大敗ムードを吹き払う。【永野高輔】

 ◆古田の初ゴールVTR

 10年5月30日のJ2富山戦(札幌厚別)に先発出場し、2-1の後半25分にFWキリノのパスを受け、左足でミドルシュートを決めた。試合前にはアマチュアミュージシャンの兄昌大さんがオリジナルソング「巡る時」を歌い、兄弟で会場を盛り上げた。古田が出場した厚別での5月最終戦は10、11年と連勝している。