右膝のケガで離脱中の仙台DF上本大海(30)が3日、志願して全体練習に部分合流した。5月19日の名古屋戦で負傷した右膝は内側側副靱帯(じんたい)損傷と前十字靱帯不全損傷で全治8週間の診断。異例ともいえる“スピード復帰”は本人の強い意向によるものだ。「チーム状況もいいし、それを味わいながらやりたくて。いい薬にもなると思ったんでね。あえて、一緒にやらせてほしいと言って、了承してもらいました」と説明した。

 通常のリハビリは復帰を焦らせないため、チーム練習と時間をずらして体を動かすことが多い。しかし、これがサッカー人生初の大きな故障という上本。孤独なリハビリに「やっぱりストレスがたまる。長いスパンを考えると、気持ちがついていかなくなる」と漏らす。この日は軽めのメニューにのみ参加しながら練習を盛り上げ「久々にサッカーしましたね。みんなと一緒にやるのは全然違う。膝の調子もすごく良かった」と、心身ともに効果があった様子だ。

 まだ立っているだけでも痛みがあり、8月本格復帰という基本方針は変わらず。8日に予定している練習試合について「5分だけでも出たい」と話すほどはやる気持ちを抑え、真夏のピッチを目指して復活ロードを歩む。【亀山泰宏】