鹿島が隠し玉に白羽の矢を立てた。九州の強豪校大津のMF豊川雄太(3年)が、20日まで練習に参加。茨城・鹿嶋市内で行われた関大との練習試合は、右アキレスけん痛のため回避したものの、1週間の参加で能力をいかんなく発揮した。ジョルジーニョ監督から「鹿島に来てほしい。一緒にプレーしよう」と口説かれ、豊川も「気持ちは鹿島。両親と話して『鹿島に行きたい』と伝えたい」と前向きに話した。

 トップ下など攻撃の局面で仕掛けられるドリブラーで、プリンスリーグ九州の得点王。進学の方針だったため、他クラブからはノーマークの存在だった。方針転換したのは4月に入ってから。同校サッカー部の監督と個人面談を行った際に「プロに行きたい」と伝え、練習参加へと話が運んだ。今後正式オファーとなる可能性は高く、すでに鹿島がオファーを出している同校のU-19日本代表DF植田直通(3年)とのダブル獲得となれば、頼もしい高卒ルーキーコンビになる。

 ◆豊川雄太(とよかわ・ゆうた)1994年(平6)9月9日、熊本市生まれ。第二さくら体育幼稚園からサッカーを始め、高校は熊本の強豪・大津に進学。代表歴はないが、プリンスリーグ九州で現在、得点王。右利き。160センチ、60キロ。血液型B。