<J2:G大阪1-1鳥取>◇第11節◇28日◇万博

 負けに等しいドローだ。G大阪が、格下鳥取に不覚を取った。どんなにボールを回しても、点が取れない。前半放ったシュートは、たった2本。後半12分に先制を許し、FWレアンドロの2戦連発で追いつくのがやっと。ゴールデンウイークで約1万7000人の観衆がつめかけたホームなのに、GW(ゴールウイーク)にできない。今季はホームで1勝5分け。J1自動昇格圏2位はキープしても長谷川健太監督(47)に笑顔はない。

 「内容は今季最低に近い。相手のミスに助けられて勝ち点1は拾ったが、負けてもおかしくなかった。ミスが多く、走れない。ひどかった…。走れないんじゃなくて、走らない」

 指揮官の嘆き節も、もっともだ。鳥取は昨季、J2で残留争いを繰り広げ22チーム中20位。野人岡野を含めたベンチ入り18人の年俸を足しても、日本代表MF遠藤の1億5000万円(推定)にも満たない。開幕前の2月24日の練習試合は5-0で大勝したはずが、この日は攻撃に創造性がなく、ゴールが遠い。

 さすがに選手も元気がない。MF今野は「こぼれ球を拾うことに、向こうは命懸けできた。それに手を焼いた。面倒くさかったし、嫌でした」。遠藤は「相手にとって怖いプレーがない。今日に限っては、自分たちが良くなかった」と振り返り、MF二川も「こういう試合をしていると(J2)優勝は難しい」と反省ばかり。今後は中4日で5月3日にホーム岐阜戦、同6日に敵地で神戸との首位決戦と続く。黄金週間は移動が最小限なのが、せめてもの救いだ。【益子浩一】