<J2:松本2-4札幌>◇第25節◇20日◇松本

 札幌が松本に勝ち、敵地では6月1日の横浜FC戦以来5戦ぶりの勝利を挙げた。1-1の後半15分、DF趙成真(22)の今季初ゴールで勝ち越しに成功。同28分にはMF内村圭宏(28)の2戦連続弾で突き放すなど、今季最多タイの4点を奪った。3月20日の前回対戦は1-2と逆転負けしたが、雪辱を果たした。11勝2分け12敗の勝ち点35で、プレーオフ圏6位との勝ち点差は5となった。

 ゴールラッシュで敵地連敗を止めた。0-0の前半31分にDF上原のヘッドで先制。1-1に追いつかれた後半15分にはDF趙の初ゴールで勝ち越した。後半28分にはエース内村が続いた。DF松本の左クロスを頭で押し込み2戦連発で、クラブのJ2通算600号。その2分後には2戦ぶり先発の三上が今季初得点を決め、勝ち点3を奪った。

 後半途中からは、新ブラジル人FWフェホもデビューするなどフルコースでの勝利。財前恵一監督(45)は「セットプレーで決められたのが大きかった。追いつかれても選手が冷静に対応してくれたのが勝ちにつながった」と振り返った。

 秘策が効いた。この日は、ピッチ脇に2メートル×3メートルのビニールプールが登場した。4連敗中だった夏場の敵地を乗り切るため前日19日に買ったばかりの“即席氷風呂”だった。ハーフタイムには選手が、ほてった体を冷やし疲労を回復。今季アウェー最多の4発で快勝につなげた。

 次節27日は3戦ぶりにホーム札幌ドームに戻り、鳥取と対戦する。ゲームキャプテン内村は「結果が出たのは良かったが、もっと内容も詰めていきたい」と先を見据えた。【永野高輔】