柏の選手たちが1日、自主ミーティングを開催し、勝利への意志を再確認しあった。1-3と大敗した8月31日の鹿島戦後に、ネルシーニョ監督(63)がチームの不振を理由に辞意を表明。一夜明けたこの日、吉田達磨ダイレクター(39)から、同監督の辞意は固く、天皇杯2回戦・筑波大戦(4日)、ナビスコ杯準決勝第1戦・横浜戦(7日)は暫定的に井原正巳ヘッドコーチ(45)が指揮を執ると、説明がなされた。

 これを受け、主将のMF大谷秀和(28)が選手だけのミーティングを提案。リーグ戦だけでなく、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)や天皇杯など頂点を狙える大会が続くため「こういう状況で、選手は不安だと思う。でも試合はすぐあるし、しっかり次に向けて準備しよう」と訴えた。

 シーズンを途中で投げ出すネルシーニョ監督を見返すため、選手たちは「オレたちは最後までやるぞ」と声をそろえた。出場停止で鹿島戦を自宅で観戦したボランチ栗沢僚一(30)も「やるのは選手。1人1人の意識を高く持てば、もっと良い結果を残せる。チームの士気が下がることは絶対ない」と力を込めた。

 エース工藤壮人(23)は井原コーチが指揮を執る2試合は、日本代表に参加中で出場できない。それでも「代表で試合に出て、柏のチームメートに刺激を与えられれば」。指揮官を失った選手たちは、全力プレーの継続で責任を果たそうとしている。【千葉修宏】