<J2:徳島2-2山形>◇第33節◇16日◇鳴門大塚

 山形がアウェーで5位徳島に2度追いつく執念を見せた。前半23分に左サイドを破られて先制を許したが、同40分にFW万代がPKで19試合ぶりのゴールを決め同点。2-1とされた後半終了間際にはFW中島裕希(29)が頭で押し込み、同カード3試合連続の2-2で終わった。

 我慢比べだった。相手は6月の対戦時と同様、山形の高いDFラインの背後を狙う攻撃。山形時代から二人三脚だった徳島の小林監督、長島ヘッドコーチに指導を受けた西河は「相手の弱点を探して、そこを突く準備を1週間やっていた」。当然2トップに入るボールを警戒していたが、11戦負けなしの相手の狙い通りに2点を奪われた。

 だが、ここで屈しないのが今の山形。後半ロスタイム、パワープレーで前線に残った西河が競り勝ち、中島が飛び込んだ。これで8戦負けなし。奥野僚右監督(44)が「天皇杯で2度追いつき、120分とPKで勝った経験は必ず生きる」と言ったとおり、驚異的な粘りはプレーオフ進出へ望みをつなぐ武器になる。