清水は6日、次節アウェー川崎F戦に向けて約1時間半の調整を行った。29節鳥栖戦の退場による出場停止が明けるMF河井陽介(24)は「休んでいた分、次は自分がやらないといけない。みんなの助けになるように、ゴールを貪欲に狙っていきたい」と、5月の仙台戦以来となる今季2点目を誓った。

 当日は、前節磐田戦で右足首を負傷したFW高木俊幸(22)に代わって左MFでの先発が濃厚だ。この日のミニゲームでは、左サイドバックのDF吉田豊(23)との連係で決定的な場面を何度も演出。さらに、全体練習後にはFW大前元紀(23)らと約30分間のシュート練習に励み、感覚に磨きをかけた。順調に進む調整に、河井自身も「攻撃的な位置で出るからには、個人的にも結果を残さなければいけない。そのためのイメージ、感覚も悪くない」と、笑顔を見せる。

 昨季ナビスコ杯札幌戦で挙げたプロ初得点は、同じ試合でMF石毛秀樹(19)が記録したクラブ最年少得点記録の陰に隠れた。今季仙台戦のリーグ初得点も、高木俊の今季1号となる誕生日弾にかき消された。河井は「決勝点を取れば大丈夫かな?

 1度は必ずチャンスはあるはずだし、『持ってない男』を払拭(ふっしょく)できればいいですね」と、冗談交じりで話した。チームを勝利に導く一撃で、今度こそ主役の座を射止める。【前田和哉】