来季のJ2降格が決まった磐田は27日、磐田市内で30日のアウェーでの大宮戦に向けて練習を行った。左足つけ根の肉離れで離脱していたDF宮崎智彦(27)が今週から完全合流。悩みを吹っ切り、フレッシュな気持ちで練習に臨み、残り2試合の必勝を誓った。

 約3週間ぶりに宮崎が全体練習に戻ってきた。今月1日、左足付け根の後ろ部分を痛め離脱。3日間の完全休養で痛みが取れ、10日の鳥栖戦前に復帰が見えていた。だが、今度は左足付け根の前の部分を痛めてしまった。予定より復帰が遅れ、離脱期間中にチームは降格が決まったが「僕自身ポジティブに捉えるなら、チームを1度外から見たことで今はフレッシュな状態で練習に入れている」と前向きだ。

 チームは9月13日の柏戦を最後に、リーグで勝利がない。ピッチの中でも「うまくいかない、どうすればいいのか…」と悩みながらプレーすることも多かったという。しかし、別メニュー調整でチームを離れたことで「逆にスッキリして、前より考えることなく、いい意味で悩みが取れた」と振り返った。

 離脱中は試合を俯瞰(ふかん)することで感じる部分も多かった。「ボールを回していても、相手にとって嫌な回し方ではないし、前に進んでいるわけではない。1発を狙うパスもない。実際、自分が出ていたときもそうだったんだと感じたし…。少しでも何かのきっかけで変えられたら。とにかく勝ちたい」。

 前日26日は関塚隆監督(53)の今季限りでの退任が発表された。「僕たち選手が責任を感じないといけない。申し訳ない気持ちでいっぱい」。今季はわずか3勝だ。いい形で勝利しても次節につなげることができていない。「自信を失って自分のサッカーができない。勝利を次の大事な試合に生かせなかったのは、まだまだ未熟なチームだということ。あと2試合、勝つだけ」と必勝を誓った。【岩田千代巳】