清水は27日、アウェー仙台戦へ約1時間半調整。MF河井陽介(24)が本職のトップ下で先発する可能性が浮上し、16日の天皇杯4回戦のリベンジを期す。

 河井の表情が、充実感にあふれていた。調整を再開した26日の練習で行われたミニゲームで、MF竹内涼(22)とともにトップ下でプレー。今季、これまでは主に左サイドバックや左MFを務めてきたが、仙台戦で「司令塔」としてピッチに立つ可能性が出てきた。「トップ下は一番やりたい位置。起用してもらえるように残り2日間でアピールしたい」とこの日も精力的に汗を流した。

 前節大宮戦では、後半16分からトップ下で途中出場。積極的にボールを受けて攻撃を活性化した。ゴールにはつながらなかったが、前半7分の先制点から追加点が奪えずにいたチームに流れを呼んだ。河井は「かなり久しぶりだったけど、スムーズにやれたと思う」。アフシン・ゴトビ監督(49)も「河井が入ったことで中盤のバランスが良くなった」と評価した。

 24日には地元の藤枝で後援会「蹴技魂」が発足。同日に行われた発足式には約100人の“応援団”が駆けつけた。「多くの人が応援してくれているとあらためて感じた。残り2試合だけど、良い結果を残さないと」と決意を新たにした。

 仙台には過去8戦負けなし(4勝4分け)だったにもかかわらず、16日の天皇杯ではまさかの敗戦。今季残されていた唯一のタイトルが消えた。河井は「悪いイメージを残したくない。今季中にリベンジしておく必要がある。点を取って勝ちたい」と熱く意気込みを語った。【前田和哉】