左肩を負傷している清水のDF吉田豊(23)が4日、今季最終節のホーム柏戦(7日午後3時半・アイスタ)に強行出場する意欲を見せた。試合に向けて調整を行うチームに部分合流。シュート練習やパス回しといった、対人を除く約1時間のメニューを精力的に消化した。

 吉田は、前節アウェー仙台戦の試合終了間際に左肩を負傷。病院で検査を受けた結果、肩鎖関節脱臼で全治3~4週間と診断された。それでも、今季開幕から28試合に出場する主力として「今季もあと1試合だけ。最後だし、チームが勝つための1つのピースになりたい」と、オフ明けから1日2時間以上の治療を毎日受け、自宅でもアイシングを行うなど、できる限りの処置を行っている。

 患部には今でも痛みは残る。吉田は「無理に出て、みんなに迷惑をかけてもしょうがない。慎重にやっていきたい」と正直な気持ちも明かした上で「可能性がある限り出る準備をしていきたい」と語気を強めた。現在、右肩の手術を受けたDF平岡康裕(27)が離脱中で、MF杉山浩太主将(28)も累積警告で出場停止。守備の要不在に加えて、精神的支柱も欠くチームの窮地に、吉田の気持ちにブレはない。【前田和哉】