<ACL:北京国安2-2広島>◇1次リーグF組◇16日◇北京工人体育場

 広島の点取り屋“金髪”はDF塩谷司(25)だけじゃない!

 FW石原直樹(29)の意地の2発で、アウェーで引き分けに持ち込んだ。2点を追う後半22分、ゴール前でこぼれ球を押し込むと、同25分、MF清水のクロスに滑り込んだ。DFに当たり、ネットを揺らした。オウンゴールとされたが、石原の“同点ゴール”だった。

 今月14日に第1子となる女の子が生まれたばかりの石原は「アウェーの厳しい状況の中で勝ち点1を持って帰れることができて良かった」。森保一監督(45)も「サンフレッチェ魂で勝ちたい、追いつきたいという気持ちを出してくれた」。

 初戦同様、厳しい試合を強いられた。前半、押し込まれ11本のCKを許した。だがもう1人の金髪、DF塩谷が光った。今季公式戦6得点と攻撃面で好調だが、守備で見せた。攻守の切り替えの速さが持ち味。攻撃に積極的に加わりながらもゴール前を守り切った。

 4月7日から9日までの日本代表候補合宿に初選出。石原も追加招集され、広島からは5人が選出された。過密日程が続く中、DF水本以外の4人が先発出場。過去2度出場しているACLはいずれも1次リーグで敗退。リーグ2連覇の王者は今季アジア制覇が目標だ。F組は勝ち点6で3チームが並ぶ混戦だ。最終戦はホームにセントラルコーストを迎える。1次リーグ突破へ勝利を目指し、金髪2人が躍動する。