<J2:岡山2-0札幌>◇第9節◇26日◇カンスタ

 また連勝お預け-。J2札幌は岡山に敗れた。後半4分にGK李昊乗(24)のパスミスから先制点を献上し、同11分にはDF松本怜大(23)が2度目の警告で退場。堅かった守備陣がほころび、アウェーは4戦勝ちなしとなった。鬼門カンスタでは4連敗。ゴールデンウイーク4連戦の初戦で敗れ戦績は4勝2分け3敗、勝ち点は14のままとなった。中2日で臨む29日のホーム東京V戦で出直しを図る。

 札幌が大事な連戦初戦を取りこぼした。後半ロスタイムにはDFパウロン、奈良にGK李もゴール前に上がり点を奪いにいったが、失った2点を取り返すことはできなかった。財前監督は「前半は何とかゼロで折り返したので後半何とかと思っていた。ミスから失点し、時間はあったが、退場者も出て難しい試合になってしまった」と振り返った。

 前節までリーグ2位の5失点と堅かった守備にほころびが生じた。0-0の後半4分、GK李がMF宮沢につなごうとしたパスをカットされ先制された。「ホスン(李)はつなごうとしたが僕は前に蹴ると思って、走り出してしまった」と宮沢。李は「コミュニケーションがしっかり取れていなかった」と反省した。

 連係ミスで失点後の同11分には、左サイドバック松本が岡山FW石原に振り切られた後、背後からファウルを犯し2枚目の警告。退場となった。数的不利の中、前がかりで攻め立てたが、逆に同40分にカウンターから2点目を献上。ベンチから敗戦をみつめた松本は「全部反省。それしか言えない」と肩を落とした。

 8戦で7得点。なかなか上がらない得点力を上げるため、DFラインからしっかりつないでチャンスをつくるはずが、今度はコミュニケーションのもつれから、失点した。宮沢は「チームとして取り組んでいたことだが、あのようなことがないように意思疎通を取っていかないといけない」と課題を挙げた。

 これで岡山でのアウェーは4連敗。財前監督は「10人になってからの方が動きが出た」と言う。主将の河合も「入りが悪く後手に回っていた」と序盤のゲーム運びを修正ポイントに挙げた。中2日でホーム東京V戦を迎える。得点力、DF陣の連係、序盤の試合運び-。課題は多いが、戦いながら修正し、J1に上がれる強さを身につけていくしかない。【永野高輔】