元ドイツ代表のFWカカウ(33)が、C大阪と合意間近だと5日付のシュツットガルター・ナハリヒテン(電子版)などが報じた。来季末までの1年半契約で、年俸は250万ユーロ(約3億5000万円)だという。既にドイツ1部シュツットガルトとの契約は5月で切れており、現在は無所属だった。移籍金は発生せず、今回の契約には、ドイツ出身のC大阪ペッツァイオリ監督も関わっているという。

 カカウはブラジル出身で、後にドイツ国籍を取得。179センチ、74キロのストライカーで、10年W杯南アフリカ大会では4試合に出場した。1次リーグのオーストラリア戦では途中出場で1得点を挙げるなど、ドイツの3位躍進に貢献した。シュツットガルトに03年から在籍し、06-07年、09-10年シーズンには13得点を挙げる活躍を見せた。昨季は21試合に出場して1得点のみだった。

 C大阪は7月に日本代表FW柿谷がスイス1部バーゼルに移籍するなど、決定力不足に陥って、現在は降格圏の16位に低迷していた。加入が決まれば、ウルグアイ代表FWフォルランとの夢の2トップが実現するかもしれない。この日、取材に応じたC大阪の勝矢強化部長はカカウの加入について「聞いていない。知りません」と明言を避けた。

 ◆カカウ(本名クラウデミル・ジェロニモ・バレット)1981年3月27日、ブラジル生まれ。09年にドイツ国籍を取得、同年5月に代表デビューして10年W杯南アフリカ大会代表(通算23試合6得点)。ニュルンベルク、シュツットガルトなどを経て現在無所属。