<天皇杯:C大阪1-0富山>◇3回戦◇20日◇金鳥スタ

 日本代表入りを目指すC大阪のFW南野拓実(19)がJ2富山戦でFKから決勝点をアシストし、存在感を見せた。23日の次節J1広島戦は累積警告で出場停止のため、ラストアピールだった。C大阪は公式戦8試合ぶりの白星で4回戦に進出した。

 7月12日の天皇杯2回戦桑名戦以来、勝ちのなかったチームに久々の白星をもたらしたのはFW南野だった。前半ロスタイム、ゴール左からのFKをニアサイドに蹴り、DF藤本のヘディングシュートをアシスト。守備を固める富山相手に、正確なキックで欲しかった先制点を演出した。

 「そこそこイメージ通り。いい時間帯に取れた。勝たないと次がない中で、勝てたのはよかった」

 この日は右MFとトップ下でプレー。日本代表アギーレ監督が求める複数のポジションをこなし、3本のシュートも放った。うち2本は相手GKが好セーブでCKに逃れたが、思い切りの良さは健在だった。

 日本代表のメンバー発表は28日の予定だが、リーグ戦初得点を決めた16日川崎F戦で警告を受け、次節23日広島戦は累積警告で出場停止。この試合が最後のアピールチャンスだった。

 得点を奪えなかったこともあり「ここで結果を出してこそだと思うし、まだまだそこに行くレベルではないと思う。それを証明できるように毎試合頑張っていきたい」と、自己評価は辛口だった南野。だが、会場を訪れなかったアギーレ監督、日本代表スタッフ、日本協会スタッフにも、この日のプレーは伝わるはずだ。【福岡吉央】