清水が総力戦で正念場を乗り越える。今日27日は、勝ち点3差で残留を争う17位大宮とアウェーでの直接対決を迎えるが、チームは厳しい状況に立たされている。DF吉田豊(24)が警告累積で出場停止。さらに、DFブエノ(19)も右膝痛を訴えて前日25日の練習を欠席するなど万全にはほど遠い。復帰したMF杉山浩太(29)DFヤコビッチ(29)も、まだ出場は難しい状態だ。

 26日、非公開で約1時間半の最終調整を終えた大榎克己監督(49)は「今いるメンバーで総力戦でたたかうしかない」と、覚悟を口にした。ミーティングでは、残り9試合での「残留」という目標を全員でもう1度確認。FW大前元紀(24)も「特別な試合になる。全員がチームのためにやるしかない。自分自身としても、この悪い流れを変えないといけないと自覚している」と語気を強め、敵地へと向かった。

 守備陣を中心に、人材不足は否めない。ただ、左足首を負傷中のDF平岡康裕(28)、左膝に痛みを抱えるMF河井陽介(25)も強行出場を決意するなど、気持ちは切れていない。難局の先に残留があることを信じ、総力戦で勝ち点を積み上げていく。【前田和哉】