4年ぶりの4強の鍵は「高さ」対策にあり!

 清水は9日、明日11日に控える天皇杯準々決勝・名古屋戦(午後7時、瑞穂陸)に向けて、非公開調整に励んだ。名古屋対策を徹底してきた様子の大榎克己監督(49)は「競り合いの部分で、勝てなくても負けない守りをすることが重要」とポイントを挙げた。

 名古屋戦は、スロベニア代表のFWノバコビッチ(35)が欧州選手権予選のため不在。予想されるスタメン11人の中で、180センチ以上の選手はGK櫛引政敏(21)を除き、DF平岡康裕(28)、DFヤコビッチ(29)の2人だけと分が悪い。

 さらに、名古屋は現在リーグ戦において、セットプレーから(キックから3プレー以内)の得点が浦和に次いで2位の13点。一方、清水の同状況からの失点は12点で、徳島、仙台に続くワースト3位。この“ハンディ”を補うことが、勝利への最重要課題になる。

 この日も、約1時間半のメニューではセットプレーの確認に重点を置いた模様で、GK櫛引は「やるべきことはある程度、明確にできた。ただ、試合まであと1日ある。もっと細かい部分までもう1度確認したい」。詳細こそ明かさなかったが、一定の手応えはつかんだようだ。

 5日のリーグC大阪戦では8戦ぶりに勝利を挙げた。指揮官は「もう1回チームに勢いをつけるためにも、勝って上に進もうと選手に伝えた」と明かした。残留争いの渦中にあるリーグ戦につながる白星をつかむためにも、残り1日で万全の状態を整える。【前田和哉】