J2札幌のMF宮沢裕樹(25)が、来季全42試合先発出場を目標に掲げた。今季はチーム最多41試合にすべて先発メンバーとして出場した。8日から行われていた若手練習が、13日で終了。来季の新たな到達点としてJ1昇格と98年GKディド以来17年ぶりの全試合先発に設定した。今日14日からのオフは、走り込み重視の調整で、鉄人記録達成に向けた準備にかかる。

 フィールド選手では、クラブ初の偉業を目指す。「今年はこれだけ出られたというのが収穫。来年は同じぐらいか、全試合に(先発で)出ることを目指したい」と気を引き締めた。今季は3月22日の北九州戦のみ右太もも裏肉離れの影響でベンチスタートも、それ以外は、すべて先発。26歳となる来季は、さらに厳しいノルマを課し、戦い抜く。

 既に新戦力として、同じボランチのMFニウド(21=東京V)獲得が濃厚で、ライバルが増える状況。それでも「競い合えばレベルアップになる」と前向きだ。今季は監督が途中交代。戦術変更があっても信頼を勝ち得た順応性を武器に、定位置を死守する。

 この日打ち上げとなった若手練習は原則25歳以下の参加で、GK陣や自主参加のMF菊岡らをのぞけば最年長だった。若手のけん引役として練習後にはGK金山と相撲を取るなど、雰囲気づくりにも貢献した。コンディションを維持してオフに入ることに「ぎりぎりまで体を動かせたのは大きい」と手応えは十分。オフは札幌市内を中心に走り込み、1月の沖縄合宿に照準を合わせる。【永野高輔】

 ◆札幌の全試合先発出場

 98年のGKディドが34試合すべてに先発フル出場。その1度だけで、フィールド選手では97年のMF後藤、MF田渕、02年のMF森下らがいずれも1試合少なく、全試合先発出場にはならなかった。途中出場も含めた全試合出場は、04年に44試合に出場したFW清野、11年に38試合に出場したMF砂川らがいる。