先週の当コラムで、シュトゥットガルトの元U-21ドイツ代表MFダニエル・ディダビが、クラブが交通安全キャンペーンを行っている最中にもかかわらず、運転中に自撮りを行ったため批判を浴びていたことを記したが、その他のクラブも運転に関する不祥事に見舞われている。

 大衆紙「ビルト」によると、日本代表MF清武弘嗣と同DF酒井宏樹が所属するハノーバーのDFマルセロは今年の夏、検問に出くわした際に祖国ブラジルの免許証を提示。つまり、ドイツで有効なものへの書き換えをしておらず、裁判所から罰金4万ユーロ(約540万円)と1カ月の運転禁止命令が出ていたことが明らかとなった。

 昨年、日本代表MF香川真司のドルトムントで、ドイツ代表MFマルコ・ロイスが数年にわたって無免許運転をしていたことが発覚し、54万ユーロ(約7300万円)もの罰金刑を受けたことは記憶に新しい。さらに先月末にも、ケルン市内で不安定な走行をしている車を警察が不審に思い停止させたところ、ハンドルを握っていたのは免許を所持していないレバークーゼンのU-23ブラジル代表DFウェンデル。選手のモラルが問われる事件が相次いでいる。

 そんな中で明るみに出た今回の事件だけに、ハノーバーのマーティン・バーダーCEOも「マルセロとはしっかり話し合う」と神経をとがらせているという。また、これ以上問題が起きることを避けるため、「マルセロの件だけとは限らないから、チェックを怠るつもりはない」と、どうやら所属選手全員に対し運転免許証の提出を求める予定だそうだ。

 同様の措置はすでに2部ライプツィヒでも取られており、同クラブでは車を運転する選手は毎月(!)、ラルフ・ラングニック監督に免許証を提示しなければならないという。おそらく今後は、多くのチームでこのような対応が取られていくのではないだろうか。