川崎フロンターレからプレミアリーグのマンチェスターCに移籍し、オランダのフローニンゲンに期限付き移籍したDF板倉滉(21)が16日、フローニンゲンのホームスタジアム・ユーロボルフで入団会見を行った。
板倉の一問一答は以下の通り。
板倉 イク・ベン・ウン・フローニンガー(「私はフローニンゲンっ子です」とオランダ語でしゃべり拍手を受ける)。
キャリアから説明すると小学校1年生からサッカーを始めて、10歳の時に川崎フロンターレの下部組織に入り、18歳で、フロンターレでプロになりました。フロンターレで3年間プレーして、去年はベガルタ仙台でプレーしました。
小さい頃からの夢であった、ヨーロッパでプレーするということ。それをフローニンゲンで実現し、スタートさせることができて、とてもうれしく思います。友達の(堂安)律もいるので、すごく楽しみです。
もちろん、マンチェスター・シティにも感謝してます。本当に自分の力を精いっぱい出して、フローニンゲンのためにベストを尽くします。よろしくお願いします。
-「友だちの堂安律選手もいるということで楽しみにしてます」とおっしゃりましたが、どのような話を聞きましたか
板倉 この話があったとき、律とも話をしました。律は、「本当にすごく良いチームだ」と言ってましたし、オランダもいい街だと聞いてますので、すごく楽しみです。もちろん、言葉などで難しいことが出てくると思いますが、律に少し助けをもらいながら、ただ、積極的に選手とコミュニケーションをとって、なるべく早く克服していきたいと思ってます。
-オランダリーグの印象は
板倉 オランダリーグはテレビで見ましたが、日本とゲームスピードが全然違いました。スピード、球際の激しさが全然違うと感じました。そういうところを、自分もオランダリーグで高めていきたいと思います。
-フローニンゲンのユニホームを着た感想は
板倉 ユニホームを着て、すごいうれしいですね。ヨーロッパで初めてのチーム。このユニホームで、自分でどれだけ戦っていけるか、これから楽しみです。
-1年半の期限付き移籍。この間に、どうなっていきたいですか
板倉 まずはチームに溶け込むこと。1年半ありますが、そのこと(溶け込むこと)の早さは大事かなと思ってます。早くチームに溶け込み、スタメンを奪取したい。1年半、試合に出続けて、自分を毎試合見せつけていきたいと思います。
-フローニンゲンで1年半過ごしたら、次はマンチェスター・シティに戻りたいという気持ちがあると思う。そのためにも、日本代表にコンスタントに入ることが必要。まずは2020年にオリンピックがあるとはいえ、A代表への思いをうかがいたい
板倉 今も、A代表に入りたいという気持ちは強い。そのために、ここに来たと言ってもおかしくない。ここで活躍することで、それが見えてくる。まずはフローニンゲンでしっかり試合に出てアピールすることが大事だと思います。
-板倉選手は“フロンターレっ子”です。仙台で1年、期限付き移籍でプレーしたらフロンターレに戻るのかなと思ったら、マンチェスター・シティと契約したので驚きました。どのような経緯があったのでしょうか
板倉 フロンターレにずっといましたし、思い入れはすごくあります。仙台にも1年いて、仙台のこともすごく好きになり、感謝でいっぱいです。でも、海外から話をいただいたということで。やっぱり世界で、ヨーロッパでプレーしたいという思いがずっとあったので、ここに来ることを決断しました。フロンターレも、仙台も快く送り出してくれたので、2つのクラブを背負ってやらないといけないという気持ちがあります。
-ナイラント社長は「板倉はセンターバック(CB)もできるが、MFとして考えている」と言ってました。そのことについて
板倉 僕もMFとして勝負したい気持ちが強い。去年はずっとCBをやってましたが、本当に早くボランチのポジションに慣れてプレーしたいです。
-中盤への思いはどこから
板倉 僕は攻撃のほうが好きなので。でも、自分の良さでもある守備を出しつつ、攻撃でも自分の良さを出していければなという気持ちがあります。攻撃と守備の両方で存在感を出せる選手になりたいです。
-映像を見ると守備の強さはもちろん、懐の深さ、視野の広さ、空間把握の感覚があると感じました。板倉選手は、ご自身の特徴をどのように捉えてますか
板倉 キックの精度、足元の技術が自分の特徴だと思う。ただ、やっぱり海外に来ると、足の出てくる長さが違ってくる。そのことは、アンダー世代の代表チームで海外遠征行ったときから、そのことは感じてました。だから、早く、(ヨーロッパの)プレスの速さ、スピードに慣れていかないといけないと思う。
-冨安選手、堂安選手、中山選手、板倉選手と東京五輪組がどんどんヨーロッパに来てます。東京オリンピック(五輪)組としても思いは
板倉 (オリンピックに)出たいという気持ちはあるんですが、今は本当にA代表に入りたいという気持ちが強いので、そこを目指してやっていきたい。トミ(冨安)、(堂安)律、(中山)雄太とも、いい勝負だと思います。彼らにも負けないようにやっていきたいという気持ちになります。
-冨安選手、堂安選手の活躍はやはり刺激に
板倉 A代表にも入っていたので、日本にいたときから刺激になりました。だけど、負けたくないという気持ちも、すごく出てきました。本当に頑張りたいという気持ちです。