<オランダリーグ:PSV3-1フィテッセ>◇27日◇アイントホーフェン

 甲府からオランダ1部フィテッセへ移籍した日本代表FWハーフナー・マイク(24)が、2戦目にしてオランダ初ゴールを挙げた。アウェーPSV戦の後半36分に途中出場。3分後の同39分に、右からのクロスをヘディングでゴールした。試合には完敗したが、スタメン出場へ好アピールとなった。また同僚のDF安田理大(24)はベンチ入りしたものの、8試合ぶりに欠場した。

 父が生まれた国で確かな1歩をしるした。ピッチに出て3分後の後半39分。右サイドのエクアドル代表MFイバラから、フワリとしたクロスが放り込まれると、ついていたDFを振り切った。フリーの状態から、こん身のヘディングシュートがゴール左に決まった。

 敗れはしたが、普段は物静かな男が興奮していた。地元テレビのインタビューに呼ばれると、どんどん笑顔に変わった。「チームが勝っていれば…。でも相手DFはボールしか見てなかったんで。ラッキーだろうが1点は1点。いつも点をとれるように準備したい」と胸を張った。

 当然、オランダリーグに挑戦した他の日本人選手とは、適応の速さが違う。父はデンハーグでプレー後、来日。磐田などで活躍し、日本代表GKコーチも務めたディド。ハーフナーも英語、オランダ語、日本語の3カ国語を操り、この日もオランダ語でインタビューを受けた。「オランダ語をしゃべるのは恥ずかしい(笑い)。言葉が出てこない」と照れたが、チームメート、地元メディアへのつかみはOKだ。

 次戦は31日(日本時間2月1日早朝)のオランダ杯へーレンフェイン戦。ファンデンブロム監督は「こちらで3週間しかトレーニングしていない。まだ先発できる状態ではない」と話すが、ハーフナーの意見は違う。「個人的には、実力では先発でもおかしくないと思う。90分出てコンディションが上がる方だし、監督も結果は無視できないと思う」と、スタメン出場を強く希望した。【エリーヌ・スウェーブルス通信員】