フィギュアスケート女子の元世界女王で、今季は休養していた浅田真央(24)が18日、東京都内で、座長を務めるアイスショー「THE ICE」の発表会見を行った。

 以下は会見での一問一答。

 浅田 (登壇し)先週私の進退に関する報道が出てしまったので、答えられる範囲でお答えしたいと思います。多くの方が先生や関係者の方に話を聞きに行かれて、迷惑をかけてしまったのでそういうことのないように私がここで話したい。思っていることは今朝、ブログに書かせてもらったのでそれを参考にしていただけたらな、と思います。

 -ブログの方で復帰を目指すとあったが

 浅田 私は休養発表してから1年間休養してきたんですけど、自然と試合が恋しくなり、試合でいい演技ができたときの達成感をまた感じたいなと思いはじめたのが1つの理由。それだけではないですけど、今は試合ができる状態に持って行くために準備をしています。

 -いつ頃から復帰を考えるようになった

 浅田 ブログにも書いていたんですけど、3月くらいに先生に相談に行って、5月から先生と練習し始めまています。ソチ五輪が終わったばかりの頃は、最後の1年と思ってがんばってきたのもあったので、やりきった気持ちが大きくて、スケートしたいと思うことはあまりなかったんですけど、日がたつにつれてスケートをしない生活が長かったので、その分か、スケートするうちに、自分には欠かせないものと思うようになった。スケートを重ねていくうちに、自分が試合に出たいのかな、と思うようになった。

 -ソチの後も、ファンからのメッセージもあったと思うが、それが後押しになった

 浅田 メールや手紙をたくさんいただいて、本当に多くの方に応援していただいているなとあらためて感じました。「まだできるよ」「もういいんじゃないの」とかいろんな声がありました。でも最終的には、自分がやりたいと思ったので、試合に向けて練習しようと思いました。

 -現時点で平昌五輪については

 浅田 現時点でも、今シーズンスタートして練習してますけど、本当に何があるかかわからないので。うまくいけば試合に出られるかもしれないですし、出られないこともあると思うので、今の時点でオリンピックというのは考えてなくて、今自分が持っている目標に向かってやっています。

 -今の目標とは

 浅田 以前のような、最低でも去年の世界選手権のレベルまで戻さないと試合には出られないと思っている。そのレベルまで戻すのが今の目標です。

 -昨年休養の際には「ハーフハーフ」と表現していたが、その後どのような変化があった。

 浅田 今は決断して、試合に向けてやってる気持ちは変わりなくて、100%復帰するつもりでいます。でもそれまでは、90-10であったり、50-50であったり、できるかな、できないんじゃないかな、という行ったり来たりを繰り返していました。ソチ五輪の後はやめるという気持ちの方が強かったですけど、今はそうではないですね。

 -いろんな周りの方から声をかけられたと思いますが

 浅田 多くの方からいろんな言葉をいただいて、すごくうれしかったですし、いろいろ考えることはあった。自分の強い気持ちがなければ達成できない。最終的には自分が決めたことなので、責任をもってやっていきたいと思っています。

 -浅田さんは現在24歳で、次の五輪の時は27歳。今は不安が大きいか、楽しみの方が大きいか

 浅田 いろんな思いはありますけど、今は自分に期待しながら練習しています。

 -ハーフハーフとおっしゃっていたが、現役続行を100として、今はどのあたりですか

 浅田 自分の気持ちとしては、復帰を目指してやっているんですけど。この先どうなるかわからないというのはコーチにも言われているので、ハーフハーフではないですけど、気持ちは変わったかなと思いますけど、この先何があるかわからないので。自分としては、大丈夫かなと思います。

 -ハッピーの気持ちの方が強いということか

 浅田 今は目標に向かって突き進んでいるので、自分の中では決めています。

 -復帰戦はいつ頃になりそうか

 浅田 まだ練習に入ったばかりなので、ちょっとまだわからないですね。

 -GPシリーズに関してどう考えていますか

 浅田 試合についてはまだ何も決まっていなくて、今は自分の昨シーズンのレベルまで持って行くことを目指してやっています。

 -伊藤みどりさんとのラジオで、どんな言葉がどんな風に背中を押したか

 浅田 みどりさんと対談させてもらったんですけど、1つは「継続は力なり」という言葉と、もう1つは「自分が後悔しないように決断してほしい。自分がやりたいと思ってもできないこともあるから、やりたいのならやった方がいいよ」とアドバイスしていただきました。

 -アイスショーではどんなプログラムを考えているか

 浅田 「THE ICE」で滑る曲はまだ決めてないですけど、自分がどこまで戻していけるかというところによって、ショートを滑るかもしれないですし、いつもどおりエキシビジョンを滑るかもしれないです。去年とは違った曲をやりたいと思っているので、なるべく今までにやったことのないような曲にチャレンジできたらなと思っています。

 -トリプルアクセルにこだわりがあると思うが、復帰にあたってどう考えているか

 浅田 今まで、トリプルアクセルが跳べるとうことでそれを強みにしてきましたけど、もちろん今は、昔のそれに追いつけるように練習しているんですけど、それだけではなくて、技術というか、やはり24歳で、スケート界ではベテランにはいってきているので。ジャンプも大切で、それを落とさないことも大切ですけど、それだけではなく、大人の滑りができればいいなと、自分の滑りを見てもらいたいなと思います。

 -どんな心境の時に、続けたいと思ったのか

 浅田 休養中は、できる、できないの繰り返しだったんですけど、先のことは誰にもわからない。自分にもわからないですし、みなさんにもわからないので、時の流れに身を任せて生活してきました。スケートから離れたいなと思ったときも、数日後にアイスショーがあったり、すぐ先にスケート教室があったりということで、スケートから離れることがなかったんで、何も考えることはなく、試合には出てなかったんですけど、自然と、スケートとはつながってきました。