2020年東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場の整備計画に聖火台の設置場所が明記されておらず、再びデザインを変更する可能性があることが3日、分かった。

 建築家・隈研吾氏の案は木材が使われる屋根構造で関係者によると消防法上、問題がある可能性があり、競技場上部には設置できない可能性があるという。

 今年2月に都内で行われた会見で隈氏は聖火台について聞かれ「この設計には含まれてない。(応募)要綱の中に入っていなかった」と話し、日本スポーツ振興センター(JSC)が提示した応募要領に入っていなかったことを明かしていた。

 設置場所について聞かれても「演出とすごく関係があると思う。演出家も決まっていないので、建築家として言うのはおこがましい」と笑顔で質問をかわしていた。

 大会組織委員会の森喜朗会長はこの日、遠藤利明五輪相、東京都の舛添要一知事らを集めトップ級の調整会議を開いた。現計画は隈氏、大成建設のグループが既に基本設計に着手し、5月には終える。

 会議後、遠藤氏は「聖火台の場所を決めていなかった」と述べ、自身を中心とした検討チームの設置を発表し「開会式の演出も考え、4月中には決めたい」と述べた。

 聖火台設置のために設計を変更する場合、整備費が「変わるかもしれない」とし、1490億円より膨らむ可能性にも言及した。