フィギュアスケートの世界選手権で史上初となる日本勢アベック優勝を果たした女子の浅田真央(中京大)と男子の高橋大輔(関大大学院)が28日、イタリアのトリノで記者会見し、浅田は「4年前から五輪に向けて頑張ってきたので、これで1つの区切り。(今後も)強い選手、いつもトップにいる選手でい続けたい」などと語った。

 バンクーバー冬季五輪では2位の浅田は今季限りでロシア人のタラソワ・コーチとの師弟関係を解消し、技術面の指導力を重視して日本人を中心に新コーチを探す予定。

 右ひざの大けがから復活し、五輪でも銅メダルの高橋は、苦難の日々を経験したことで「どうして滑るのかを再確認できたし、(けがは)メダルを取る上で必然的なことだった」と振り返った。

 高橋は世界選手権2連覇を目標に掲げ、5月にも右ひざに埋め込んでいるボルトの除去手術を受ける意向を示した。その場合、リハビリのため1カ月ほど氷上練習から離れることになるという。

 会見前のエキシビションでは、浅田は軽快に、大トリで登場の高橋は、しっとりと滑った。フィナーレでは、高橋が浅田を放り投げるペアのスロージャンプに挑戦し、満員の会場を盛り上げた。