フリースタイルスキーのワールドカップ(W杯)モーグル最終戦は21日にフランスのラプラーニュで行われる。2人同時に滑って勝者が勝ち上がる非五輪種目のデュアルモーグルを、新方式の「モーグルX(エックス)」として初めて実施する。

 従来のモーグルとの大きな違いは、第2エアの後からゴールにかけてコブがないというコース設定にある。第2エアの台も通常より大きい。着地後にターンをこなす必要がないため今まで以上にエアに集中でき、高く、豪快な空中技を繰り出すことが可能だ。

 全日本スキー連盟フリースタイル部の田中千香子・国際スキー連盟情報戦略担当は「デュアルモーグルとモーグルの違いを明確にすることで、五輪種目に入れたいという狙いがある」と説明した。

 2日に福島県猪苗代町で行われたW杯デュアルモーグルでともに表彰台に立ち、最終戦に出場を予定している男子の遠藤尚(忍建設)は「目の前のことをやるしかない。不安も特にない」と冷静に受け止め、女子の星野純子(リステル)は「大きく飛べるようだし、いけそうならコークスクリューをやってみたい」と今季まだ披露していない大技挑戦に意欲を示した。