スピードスケート女子団体追い抜きの2010年バンクーバー冬季五輪銀メダリストの27歳、穂積雅子(ダイチ)が22日、富山市内で記者会見を開いて現役引退を表明し「次の五輪に向けて頑張ろうという気持ちが湧かなかった」と神妙な表情で話した。

 21日にダイチを退職し、今後は「まだ白紙の状態」と話しながらも後輩の指導などに意欲を見せた。印象に残る大会にはバンクーバー五輪を挙げ「みんなで切磋琢磨(せっさたくま)して取った銀メダルがうれしかった」と振り返った。

 同席したダイチの田中実会長は「まだ完全燃焼していないのではないかと思うが仕方ない」と残念そう。穂積は「体力は残っているのかもしれないが、今シーズンのワールドカップ(W杯)が終わった時にやり切ったと感じた」と話した。