スピードスケートの世界距離別選手権女子団体追い抜きで金メダルを獲得した高木美帆(20=日体大)は17日、開催地のオランダから成田空港に帰国した。

 昨年ソチ五輪で21個のメダルを獲得し、同種目でも金メダルだったオランダに0秒02差で競り勝った。同選手権では女子初のメダル。高木美は「表彰台で君が代を聞いたときは、何とも言えない感動だった」と振り返った。

 10年バンクーバー五輪出場も、昨年ソチ五輪は落選した。今季も前半までは不調。「試行錯誤で、うまくいかないことが多かった」と話したが、あきらめることはなかった。自らの滑りを追い求めチャレンジを続けた。「オランダに勝てたことは自信になった」と笑顔をみせた。

 もっとも金メダルに満足はない。今回は個人種目ではなく、五輪でもない。「自分のレベルを上げて個人種目でメダルを取りたい。3年後(の平昌五輪)に向けて課題は山積み」と謙虚に言った。チームメートの菊池彩花(27=富士急)は世界スプリント選手権に転戦、姉でもある高木菜那(22=日本電産サンキョー)は今季からオランダに拠点を移しているため、帰国はしなかった。