名門の日体大レスリング部の不祥事が28日、発覚した。この日、神奈川県警青葉署が同部の男子大学生(18)を強姦(ごうかん)致傷容疑で逮捕したことを発表した。同署によると大学生は8月12日午前0時ごろ、同市青葉区の路上で帰宅途中の女性会社員(26)の背後から自転車で近づき、近くの田んぼに押し倒して、顔などに軽傷を負わせた疑い。現場近くの防犯カメラの映像などから浮上した。男子学生は容疑を認めているという。

 日体大レスリング部は過去に11人の五輪メダリストを輩出している名門。76年モントリオール五輪男子フリースタイル52キロ級の高田裕司(現レスリング協会専務理事)88年ソウル五輪同52キロ級の佐藤満(現男子強化委員長)が金メダルに輝き、昨年の北京五輪でも同55キロ級の松永共広が銀メダル、同60キロ級の湯元健一が銅メダルを獲得した。新日本プロレスの永田裕志もOB。

 日体大は今年3月に陸上競技部員が大麻問題で退学処分となり、来年1月の箱根駅伝のシード権をはく奪されるなど不祥事を起こしたばかりだった。大学側も今後事実関係の処分を検討することになるが、再び汚点を残すことになった。