バレーボール女子元日本代表の大山加奈(26=東レ)が29日、現役引退を発表した。東レを通じて「17年間のバレーボール人生に区切りを打つことになりました」とコメントした。東京・成徳学園高(現下北沢成徳高)で高校3冠を達成し、3年時に代表デビュー。187センチの長身から繰り出す強烈なスパイクを武器に活躍し「パワフル・カナ」の愛称で親しまれ、同年齢の栗原恵との「メグカナ」コンビで人気を集めた。

 04年アテネ五輪では日本の5位に貢献も、その後は持病の腰痛が悪化。一昨年夏に手術を受けて再起を目指したが、完全復活はならなかった。「栄光と挫折、それぞれを経験し、この貴重な経験や財産を自分だけのものにするのではなく、次世代を担う子供たちや病気やけがに苦しむ方たちへ伝えていきたい」。今後は東レに残って、バレーボールの普及に努めていく意向だ。