卓球女子で世界11位の石川佳純(17=ミキハウスJSC)が、世界的な大手マネジメント会社IMGと契約することが17日、分かった。3月に大阪・四天王寺高を卒業と同時に、5月の世界選手権個人戦後に世界ランキングで決定する12年ロンドン五輪代表に向け、プロ活動を本格化させる。フィギュア世界女王の浅田真央、男子テニスのエース、錦織圭らのように、石川がIMGの支援を受け、世界に大きく羽ばたく。石川は今日18日、全日本選手権の混合ダブルスに出場する。

 石川が、いよいよ卓球に人生をかける。初の五輪代表、そして本格的なプロ活動に向け、最高の援軍がついた。IMG関係者は「中国選手と対等に戦える能力がある。世界のトップになれると確信している」と、石川の才能にほれ込み、初めて卓球選手のマネジメントに乗り出した。

 きっかけは、IMGと契約している錦織だった。錦織が、手術した右肘のリハビリのため滞在していた味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)の関係者を通じて、昨年の夏に知り合った。世界のトップ選手をマネジメントしてきた経験に、石川が興味を持ち、話し合いがまとまった。

 昨年12月の世界ジュニア選手権女子団体では、石川が原動力となり、中国の8連覇を阻止した。その勢いで、今度は五輪で卓球王国、中国を倒しメダルを獲得したい。そのためにも、今後は、ツアー帯同の専属中国人コーチを招き、世界へ打って出る。

 卒業後は、NTCを拠点にし、中国で合宿を組みながらプロツアーを転戦していくことになる。また、あくまで競技が中心だが、関係者は「競技活動をサポートしてもらえるスポンサーの広告活動には協力していきたい」と、CMや広告出演も考慮中だ。

 これまで福原愛がエースとして日本卓球界を支えてきた。しかし、「テニスやフィギュアスケートにおける成功例を実績として、卓球界においても、強いヒロインをつくり上げたい」と関係者は福原超えに意欲的。現在、世界11位の石川が、同8位の愛ちゃんを超える日も、そう遠くないかもしれない。