柔道から旗判定が消える!

 国際柔道連盟(IJF)が来年1月の国際大会から試験的に、審判1人制を導入することが10月31日、明らかになった。同日、ブラジルの世界団体選手権から帰国した全柔連の上村春樹会長(61)が明かした。来年8月の世界選手権(ブラジル)までテストされ、問題なければ同大会中に開かれるIJF総会で正式決定する。国内でも来年5月の全日本選抜体重別選手権(福岡)で行われる。

 柔道はこれまで主審1人、副審2人の3人制で行われ、延長戦でも決着しなかった場合は審判員3人の旗判定で優劣を決めていた。経費削減などが目的の1人制では、主審が試合を判定する。

 ただ、IJFは副審の代わりに、ロンドン五輪男子66キロ級の海老沼匡の試合で審判員の判定を覆して物議を醸した、ビデオ判定を行うジュリー(審判委員)の役割を大きくさせる意向。審判の力量とジュリー次第では、試合が混乱する可能性もぬぐえなくなる。