日本相撲協会は25日、愛知県体育館で大相撲秋場所(9月9日初日・両国国技館)の番付編成会議を開いて十両昇進力士6人を決め、東洋大出身の寺下改め丹蔵(たんぞう)(28=本名寺下隆浩、石川県出身)と、慶改め慶天海(けいてんかい)(22=本名慶孔晴、鹿児島県出身)の阿武松部屋勢も新十両に昇進した。

 阿武松部屋からダブル昇進となった丹蔵と慶天海が、愛知県尾張旭市の宿舎で記者会見し、喜びを語った。

 28歳の丹蔵は石川県出身では、ことし1月に引退した栃乃洋(現竹縄親方)以来の関取。右膝の大けがを乗り越えての昇進に「時間がかかったのは自分が甘かったから。支えてくれた人に少しは恩返しできた」と感慨深げ。新たなしこ名は実家の屋号から取ったそうで「いずれ大きな名前にしたい」と意欲的だった。

 奄美大島出身の22歳、慶天海は「ここは通過点。次は幕内を目指したい」と話し、埼玉栄高の先輩、豪栄道と妙義龍との対戦を夢見た。

 阿武松親方(元関脇益荒雄)は「私自身もやってきてくれたことが間違いなかったと思える」と笑みを広げた。