貴乃花部屋に初めてモンゴル人力士、アディヤ・バーサンドルジ(18)が入門することが28日、分かった。30日に新弟子検査を受け、興行ビザが取得できれば、九州場所での初土俵を目指す。バーサンドルジは、大関琴光喜らを輩出した鳥取城北高(3年)相撲部の中心選手だった。昨年11月の世界ジュニア相撲選手権大会の中量級で優勝。今年5月の全国高校相撲金沢大会で個人準優勝の実績もある。

 5月には部屋のけいこに参加。貴乃花親方(元横綱)も、182センチ、120キロで筋肉質の体格と強靱(きょうじん)な足腰にほれ込んだ。04年2月の部屋創設以来、「強い日本人力士を育てる」との方針で、外国人力士の入門は過去に1人(既に引退)だった。しかし、バサードルジが10歳で母親を亡くし、父親も06年4月の鳥取城北高入学直後に亡くした事情もかんがみ、同親方は「自分が父親の存在になる」と入門を許可。「高いレベルを目指せる逸材です」と期待している。