日本相撲協会は27日、両国国技館で大相撲名古屋場所(7月12日初日、愛知県体育館)の番付編成会議を開いた。塩まきのパフォーマンスで人気の北桜(北の湖)が、37歳6カ月と戦後2位の高年齢再十両(1位は大潮の39歳5カ月)となった。新十両は、桐山部屋創設15年目で初の関取となった徳瀬川(25)と、所要72場所かかった琴禮(27)が佐渡ケ嶽部屋6人目の関取となった。年寄小野川を襲名した元幕内潮丸ほか、幕下以下の力士16人の引退も発表された。

 3場所ぶりに「関取」に戻った北桜は、プロ野球楽天・岩隈投手の著書「絆」に勇気づけられた。「夏場所前に家族で読んで感動した。娘(ありささん=16)は『冬は必ず春になる』と言い、妻(めぐみさん=41)は『乗り越えられない逆境はない』と、本の中の言葉をいつも言ってくれ、勇気をもらった。家族の支えがあった」と、神妙な面持ちで話した。

 初場所5勝10敗で、春場所で約6年ぶりに幕下に落ちた。2場所幕下で過ごしたが「妻が働くといったけど『1場所待て』と。2場所かかりましたが。給料はないし、節約した。場所にも自転車で通った。トレーニングにもなってよかったし、続けたい」と、愛車に「ケニー・ロバーツ号」と米国のオートバイ・ロードレーサーの名前をつけてみせた。

 関取最年長となる名古屋場所。人気の大量の塩まきも復活する。「エコですから、手からこぼれるほどは取らないようにします」と笑い、「自分の限界にチャレンジしたい」と意気込んだ。