元横綱の貴乃花親方(37)が6日、来年初場所後に行われる日本相撲協会の役員改選選挙で理事に立候補することを初めて明言した。「推してくださる方々もおられ、私も土俵に恩返しできればと思い、そのような形で動いております」と話した。

 貴乃花親方には、2年前も出馬を促す声が上がったが、当時は「弟子を育成するので手いっぱいですから」と固辞。理事会メンバーの役員待遇となった。今回は一門の内外で若手親方を中心に「出馬して相撲界を活性化してほしい」という声がさらに高まっていた。本人も「最近まで(出馬は)考えていなかった」が、若手親方たちの声を協会の改革につなげるためにも、議決権のある理事になることを決意した。

 出馬にあたり、貴乃花親方は既にニ所ノ関一門の長、放駒審判部長(元大関魁傑)にもあいさつを済ませた。今後は選挙になった場合を想定し、当選の目安になる10票以上を確保できるよう動くという。

 37歳の貴乃花理事誕生になれば、異例の若さ。同親方は「相撲がいい意味で注目され、新たなファン獲得が実現できるように力を注いでいきたい」と言葉に力を込めた。