<大相撲九州場所>◇4日目◇13日◇福岡国際センター

 横綱日馬富士が「裾取り」で豊ノ島を下し、無敗を守った。立ち合いから、左のど輪で攻めた。右からの張り手は空振りしたが、瞬時に右を差して前に出た。土俵際の突き落としに両足を大きく広げて踏ん張ると、左手で相手の右くるぶし付近をつかんで決めた。幕内では10年秋場所2日目に自身が豊真将戦で決めて以来、約3年ぶりの珍手となった。

 だが、物言いはつかなかったものの、日馬富士の左手小指が先に土俵に触れたようにも見えた。支度部屋で「しっかり足首をとれていた」と、左手は土俵に触れていないと主張。「どんなに体重が重くても、あそこを取ると足が上がる」と笑顔で報道陣に技の説明をした。北の湖理事長(元横綱)は「力士は自分が土俵についたら分かるから、それから決めることはできない。先に太ももに左手がぶつかっているから、しっかり残せた。今場所の日馬富士はいいですよ」と言った。今年初場所以来となる初日からの4連勝を褒めていた。