「欽ちゃ~ん!」。コメディアン萩本欽一監督(66)率いる茨城ゴールデンゴールズ対ごぜん様さまビクトリーズの試合が15日、広島市民球場で行われた。暖かな日差しと欽ちゃんの話術で球場は熱気ムンムン。試合は5-1で茨城G・Gが勝利。ラストイヤーを迎えるスタジアムにこの日、球春が訪れた。

 欽ちゃんがやってきた!

 欽ちゃん球団の相手は、伯和ビクトリーズ(社会人)に特別ゲストを加えた「ごぜん様さまビクトリーズ」。強い日差しと、欽ちゃんの話術により、球場はまさに春の陽気に包まれた。

 昨年限りで現役生活を終えた佐々岡真司氏も“助っ人”出場で花を添えた。プロ生活18年間の功績がたたえられ、秋葉市長からカープ関係者6人目となる市民賞を授与され「広島が好きでここまでやれた。今後は恩返しをしていきたい」と感激の表情。

 試合ではごぜん様Vの4番一塁で先発出場し4打数1安打。7回からマウンドに上ると7500人のファンも大喜び。思わぬ背番「18」の登場に欽ちゃんもすかさず「代打アユミ」を宣言。現場の空気をしっかりと読み、野球界のアイドル片岡安祐美内野手(21)をエース佐々岡にぶつけるサプライズさい配を振るった。

 最大の見せ場は内野フライで佐々岡勝利に終わるも、スタンドは大いに沸いた。佐々岡は2回18球を投げ2安打無失点の好投。これには欽ちゃんも「まだまだ現役でやれるヨ…先発じゃなくて良かったヨ」とお手上げ状態だ。

 試合はごぜん様Vの“助っ人”先発ゴルゴ(お笑いコンビTIM)が大方の予想どおり崩れ、初回に3失点。流れをつかんだ欽ちゃんは「審判見逃してヨ~」「打っちゃダメ!」などの積極さい配で5-1の勝利を飾った。

 試合後「広島には良い思い出がいっぱいある。皆さんありがとう」と欽ちゃん。ラストイヤーを迎えるスタンドからは「欽ちゃ~ん!」「また来てね!」の声が乱れ飛んだ。【佐藤貴洋】