ソフトバンク対巨人 9回、ソフトバンク6番手で登板し力投するサファテ(撮影・垰建太)
ソフトバンク対巨人 9回、ソフトバンク6番手で登板し力投するサファテ(撮影・垰建太)

ソフトバンクのデニス・サファテ投手(37)が昨年の右股関節手術を経て、13日の巨人戦(ヤフオクドーム)の9回に11カ月ぶりに登板した。ピンチを招きながらも1回を0封した投球を日刊スポーツ評論家の浜名千広氏(49)が分析した。

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絶対的守護神がマウンドに戻ってきた。昨年、ほとんど仕事ができなかっただけに本人も、まずはひと安心だろう。ただ、期待値が高かったこともあり、本来の姿とはほど遠かった。

初球から「え?」と思わず心のなかでつぶやいてしまった。違う投手じゃないかと。球速147キロ。スピードもそうだが、フォームに躍動感がなかった。本来は打者に威圧感を与えるダイナミックなフォームだが、どこか弱々しかった。久しぶりのマウンドということも差し引いても、まだ完全な復活まで5割も届いてないと思う。

股関節を痛めていた影響は大きいかもしれない。どこかまだ痛いのか、これが現状の最大限のパフォーマンスなのか。復活への第一歩だけに、これだけでの評価は難しいが、今のまま開幕を迎えるとするならば、抑え投手としては厳しいと言わざると得ない。

シーズンさながらの1点差の場面で9回登板。いきなり連続安打の試練にも無失点で切り抜けた。しかし相手のミスもあり結果的に抑えられたという内容は、本人が一番感じているだろう。(日刊スポーツ評論家)

9回表巨人2死満塁、代打田中俊を左飛に打ち取り、ベンチに向かって得意のポーズをつくるサファテ(撮影・今浪浩三)
9回表巨人2死満塁、代打田中俊を左飛に打ち取り、ベンチに向かって得意のポーズをつくるサファテ(撮影・今浪浩三)