不死鳥が、新天地でよみがえった。ロッテ鳥谷敬内野手(38=阪神)が17日、2軍練習試合・巨人戦で入団後初めて実戦出場した。井口資仁監督(45)の希望で「3番遊撃」でスタメン出場し3打数1安打。5回でベンチへ下がった。

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打撃も守備も、相変わらずいい動きをしていた。試合前、鳥谷と話す機会があった。「昨年10月以来、ピッチャーのボールを見ていません。今日は打席に立つことが大切です」と言っていた。

本来なら、キャンプでフリー打撃、シート打撃、紅白戦と段階を踏む。それを考えれば、ロッテ入団が決まり、いきなりスタメンは、非常に難しい状況と言えた。その中で、しっかりスイングをしていた。第1打席で詰まった戸郷の148~149キロの直球を、第2打席では左前にしっかりミートしていた。打った、打たないよりも、こうしたスイングができるコンディションで、打席に入ったことに価値がある。

第2打席では二塁を狙ってアウト。タイミングはアウトだったが、それも「走れますよ」というアピールになったと見えた。この試合で見せた動きは、鳥谷の衰えぬ力をそのまま示した。(日刊スポーツ評論家)

ロッテ対巨人 4回表巨人無死、若林の遊ゴロを捕球した鳥谷は一塁へジャンピングスロー(撮影・山崎安昭)
ロッテ対巨人 4回表巨人無死、若林の遊ゴロを捕球した鳥谷は一塁へジャンピングスロー(撮影・山崎安昭)