またしても広島、巨人の上位2チームが敗れ、阪神だけが勝った。しかも2日連続の“独り勝ち”だ。

梨田 広島、巨人の上位2チームが、ペナントレース終盤にムチを入れるタイミングに入ったのに、合わせて計4敗を喫し、その間、阪神が中日に2勝した計算になる。阪神としては“棚からぼた餅”というか、超ラッキーといえる結果になった。いきなり1回に2点リードされる重苦しい立ち上がりだったが、すぐにひっくり返した。特に4点差に広げた井上のホームランは価値があった。勝利のポイントは、7回に石井を投入したことだ。

阪神は6回、村上が細川にソロ本塁打を浴び、適時失策でこの回2点目を失って4点差に迫られたところで島本をつぎ込んだ。そして5点リードの7回には、3番手で石井を送った。

梨田 村上は味方のエラーで足を引っ張られているところもあるが、立ち上がりもまずいし、昨シーズンの投球とはほど遠い。何とかゲームを作ったということか。だからどちらに転ぶか分からないゲームの流れだった。それを岡田監督は「7回が勝負」と考えたのだろう。ここで流れを断ち切りたいと。それが石井の投入だったように思う。その7回を石井が抑えて、あれが4点差になったら違う継投になったのだろうが、何とか及川で8、9回を逃げ切ることができた。

阪神は残り20試合、首位広島まで3・5ゲーム差に詰め寄った。

梨田 かなり接近したかに見えるが、残り試合を考えると、依然として厳しいのは事実だ。しかし目の前の一戦、一戦を取っていくことで視界が開けるかもしれない。佐藤輝、森下らの内外野手が、投手を守備力でもり立てることも条件の1つになるだろう。阪神は負けられない試合が続くことに変わりはない。【取材・構成=寺尾博和】