巨人小笠原は、復帰初登板で合格点の投球内容を見せた。この日の中日戦を見る限りでは、すごく安定感があった。投球は直球、カーブ、チェンジアップのコンビネーション。この3球種を約3割程度ずつの割合で投げわけ、うまく緩急をつけていた。
メジャーを経験し、どう変化したのか。高めに抜ける速球が減ったことで荒々しさは消え、フォームも含めコンパクトにまとまったという印象だ。対策があったのかもしれないが、以前より、変化球の割合が増え、精度が上がっていた。
メジャーでは23試合登板で1勝1敗、防御率6・98。なかなか決め球が通用せず、苦労したという分析をしていた。
しかし、この試合では6回3安打、無失点で6奪三振。5回には二塁打性の打球にボスラーが二進せず、1死一、三塁から辻本の打球は一直併殺打と拙攻にも助けられた面もあったが、戦力になるところを実証した。
中日監督時代の2016年、小笠原を新人ながら15試合に登板させた。ドラフト1位で獲得し、将来的には主力投手へ成長するよう、経験を積ませる目的が大きかった。
結果は2勝6敗と負け越したものの、高卒ルーキーで1軍マウンドを経験できたのは、彼がキャリアを積む上では大きかったと思う。当時はまだ粗削りだったが、将来性は感じていた。
それが中日をポスティングシステムで出て、ライバル球団へのカムバック。中日応援席からはブーイングが起き、ファンは複雑な心境だったと思う。
小笠原自身、復帰初登板が古巣で、いろいろな思いがあった中で、結果を出したのは自信になったと思う。
巨人にとってもエース戸郷がケガで離脱し、先発ローテーションで回れる力を見せた小笠原の存在は、今後の優勝争いへ向けて大きい。(日刊スポーツ評論家)




