カード初戦で先手を取った阪神が、2戦目も大竹-坂本のバッテリーが抜群の安定感を見せた。巨人打線にまったくスキを見せなかった。前日村上に比べると、左右の違いに加え、球速差にしておよそ10キロもの差があるのだが、そのスピード差をまったく感じさせない緩急という組み立てが光った。
坂本のリードの巧みさが際立つ。立ち上がりからインコースをしっかり使っている。これは前日村上の投球を継続しようという狙いが感じられた。インコースの使い方が効果的だったため、130キロ台の真っすぐでも、十分に詰まらすことが可能となった。
そして、真っすぐを意識させてからの変化球で打者のリズムで打たせない。大竹もクイックをまぜたり、フォームの中でわずかにリズムに強弱をつけるなど、打者のタイミングをずらす工夫も相まって、理想的な緩急の使い方となった。4回、松本、ダルベック、大城のクリーンナップを3連続内野ゴロに退けたところに、阪神バッテリーが1枚上だったと認めざるを得ない。
この2連戦を見る限り、坂本はこれぞ配球という充実のリードを実戦していた。つまり、投手は変わっても、インコースを執拗(しつよう)に意識させることで、遅いボールを打者に速く感じさせることを徹底していた。これは配球のひとつの神髄であり、この2試合は見事に体現できていた。
対して巨人は田中将-大城のバッテリーが、こちらも序盤からきっちりインコースを使うのだが、4回以降に攻略されてしまう。2死一、二塁で、坂本に甘く入ったツーシームを左前に運ばれ先制を許し、さらに元山にもしぶとく二塁内野安打されて、申告敬遠した高寺に2点目の得点を許した。
巨人打線は初戦村上、2戦目大竹に、いずれもインコースを軸にした攻めのピッチングを許し、打開策も見いだせず完敗での連敗を喫した。阪神にマジック点灯。3連敗だけは避けなければならない立ち位置で、連敗したことで3戦目の小笠原の左腕に託すことになる。(日刊スポーツ評論家)




