新しい年が始まった。ソフトバンクを昨季限りで退団した星野、育成吉本の2人は東京・汐留のソフトバンク本社で働く。育成伊藤大、育成東方、育成柿木はソフトバンク球団のスタッフに。今後の進路に「未定」と書かなかった年末は珍しい。

 後藤球団社長は「高卒、大卒で初社会人として、うちの野球を選んだ人は、それしか知らない訳だから、セカンドライフで野球以外の社会に飛び出す準備、そこからのフルサポートは僕らがしてあげたい。そういう部分があれば、高校生の親御さんだって先生だって、中長期での安心感を持ってもらえる」と話す。

 今年も育成ドラフトで6人の育成選手が誕生した。現在24人の育成選手がいる。1年間で支配下になれるのは1人か2人。育成のままユニホームを脱ぐ選手は、今後もたくさん出てくる。「育成のソフトバンク」の負の部分でもある。後藤社長は「100人いたらそうはいかないが、年間に数人は。僕らにとってもチャンス。ひとつのことをやり続けた成功体験を持っている人にうちの会社に来てほしい」と力説する。阪神を退団した柳瀬、ロッテを退団した猪本も球団職員として帰ってきた。毎年こうはいかないだろうが、今後もしっかりと受け皿をつくってほしい。【ソフトバンク担当 石橋隆雄】