<ソフトバンク1-2ロッテ>◇28日◇ヤフオクドーム

10連勝というのはなかなか到達しないものだ。ホークスにとって11年以来7年ぶりの2ケタ連勝到達はロッテの前に阻まれてしまった。

連勝の数字はこの際どうでもよく、とにかくこの時期は勝たないといけない。ましてや首位西武が楽天に逆転勝ちし、日本ハムはキャンプ地・宮崎でオリックスに完勝。工藤ホークスは上位3チームで1人負けである。獅子のシッポは遠ざかり、栗山ハムがピッタリと迫った。

敗戦を見守った王会長も「切り替えるしかない」と言って球場を後にしたが、1敗の重みもさることながら、9連勝も続いた「勢い」がこの黒星でプツリと切れることが心配だ。大敗ならまだしも、1点差の逆転負け。打撃陣は何度もチャンスをつくりながらホームが遠い。3者凡退で終わったのは9回の1イニングだけ。チーム本塁打数では161本で西武に2本差をつけリーグトップだが、連打の得点となると、まだまだ「つながり」を欠いていると言わざるを得ない。このあたりに僅少差の接戦をものにできるかどうかのカギがありそうだ。

今季のロッテ戦は7勝6敗(1分け)。本塁打数は3倍以上の差をつけているにもかかわらず、対戦成績はほぼ互角。アーチ数だけで判断するわけにはいかないが、残り33試合、「つなぐ」意識をさらに強めなければ、奪首への勢いをつけることはできない。

直接対決だ、猛追だと号令をかけても、下位チームからの星の取りこぼしが、最も痛恨事であることは間違いない。【ソフトバンク担当 佐竹英治】