<練習試合:巨人0-0広島>◇17日◇沖縄セルラー那覇

巨人ドラフト1位の平内龍太投手(22=亜大)が開幕ローテ入りへ前進した。17日、広島との練習試合(沖縄セルラー那覇)に先発。3回を投げ、1安打無失点の好内容で対外試合デビューを飾った。直球は150キロをマークし、スプリットも効果的に決まった。内角を強気に攻める勝ち気な投球で同じセ・リーグのペナントを争う赤ヘルを押し込んだ。

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平内は、何事にも黙々と取り組む我慢強い一面を兼ね備える。魚住東中2、3年時、宿題とは別に、毎日自学ノートを提出する課題があった。2年間1度も欠かさずに提出し続け「パーフェクト賞」の表彰を受けた。当時の担任だった福永小百合教諭は「学年でも結構少ない。ノートも読みやすい丁寧な字で。性格ですかね。少し騒がしく楽しくおしゃべりすることはあっても、普段は真面目にきちんとしてましたね」と当時を思い返す。中学3年間で遅刻は1度もなく、練習でいくら疲れていても授業中の居眠りはしなかった。真面目な姿勢が、野球にも生きた。中学生にして右肘の手術に膝、肩にケガを負った。傷だらけになっても今できることに集中。黙々と中学校の周りをランニングし続けた。持久走は学年トップクラスの速さに成長。地道な毎日の積み重ねが今の平内につながっている。【小早川宗一郎】

巨人対広島 力投する巨人先発の平内(撮影・加藤孝規)
巨人対広島 力投する巨人先発の平内(撮影・加藤孝規)