日刊スポーツでは3月26日付紙面で、12球団の予想開幕オーダーを掲載した。ロッテは、以下のように予想した。

1(左)荻野

2(一)菅野

3(右)マーティン

4(三)安田

5(指)山口

6(二)中村奨

7(遊)藤岡

8(捕)田村

9(中)藤原

結果は菅野と山口の一塁、指名打者が逆だった。遊撃は藤岡ではなく鳥谷で、あとは合っていた。ロッテ担当記者としては、全てを当てられず悔しい。

予想プロセスを振り返る。まず、4番打者は安田か山口か。開幕2日前、井口監督に「我々としては4番が気になるところで…」と率直に尋ねると「安田がおそらく4番に」との明言があった。井口監督は昨季、4番安田の後の5番打者にこだわっていた。「若い2人が並ぶ可能性は?」と尋ねると「可能性もあります」との返答。山口は5番か、気楽に打てる7番か。

せっかくなので、荻野と藤原で競った1番打者のことも質問した。「基本的には1番荻野で」と意外にも即答だった。同時に「2番藤原」の予想を消した。監督との質疑応答の中で、ソフトバンク石川に勝つために、序盤での得点を重視していると感じた。開幕時点の「1番藤原」の選択肢を消している時点で、つなぎ役の2番起用もないだろうと推測した。

そこで2番予想に浮上したのが菅野だ。打席でしぶとく、昨季の石川との相性はチームで一番いい。昨季の打順策定でも「相性」を重視する感があった。打点狙いで5番もありえるかと思ったが、先制重視なら菅野は出塁側に回ると見た。9番藤原、1番荻野、2番菅野とつながれば、下位からの得点も目指せる。

田村が昨年の開幕戦でいい働きをした。7番も…と考えたが、つながりを考えて8番に予想。長打が少ないチームだけに、連打が生まれる可能性を増やすことは大事と考えた。安田、山口の後の6番にキャプテン中村奨を置いた。打順予想はこれで固めた。

一塁と右翼の候補になる菅野は、開幕前日の練習で右翼でノックを受けなかった。これで右翼マーティンは確定。菅野と山口で、一塁か指名打者か。昨季の開幕戦でプロ初出場の和田がプロ初盗塁を決め、自信をつけた。プロ初出場となる山口にもあえて一塁を守らせるのでは、と考えた。

遊撃は悩んだ。指揮官は遊撃争いへの言及が多かった。その中で私は「(ルーキー)小川と藤岡は横一線」「鳥谷は一塁含めて内野全部守れるように」の言葉を重んじた。鳥谷が二塁や三塁でノックを受ける機会が減ってはいた。でもそれ以上に、藤岡が開幕直日にデータ解析をスタッフに相談する姿や、井口監督の「若さを前面に」という言葉に引っ張られた。

開幕3連敗と厳しいスタートだ。それでも3戦目は打線が終盤に粘り、光明はある。30日からはレアードも復帰する予定だ。昨季は120試合で102通り。今季も得点効率を少しでも高めるために、日々オーダーが練られていく。【ロッテ担当=金子真仁】