<日本ハム2-4ソフトバンク>◇8日◇札幌ドーム

札幌は雪が舞った。福岡と比べると2カ月ほど季節がずれているような感じだ。5連敗後の連勝で少しばかり勢いを取り戻したソフトバンクに冷気は関係なかった。

日本ハム対ソフトバンク 8回表ソフトバンク1死二、三塁、右前に2点適時打を放ちガッツポーズの中村晃(撮影・黒川智章)
日本ハム対ソフトバンク 8回表ソフトバンク1死二、三塁、右前に2点適時打を放ちガッツポーズの中村晃(撮影・黒川智章)

終盤の逆転劇。宮西を攻略してロングゲームにケリをつけた。一時は勝ち越しを許したとはいえ、開幕から不振の日本ハムが6回までに2ケタ残塁の大拙攻にも助けられた。北の大地での3連勝はチームにとって何より大きい。エース千賀が今季初登板したものの、いきなりの負傷で出場選手登録を抹消。それでも先手を取って3連戦を勝ち切った。今なお本拠地札幌ドームで白星を挙げられない栗山ハムには申し訳ないが、勝負の世界に温情? はない。

日本ハム対ソフトバンク 試合後、タッチするソフトバンクナイン(撮影・黒川智章)
日本ハム対ソフトバンク 試合後、タッチするソフトバンクナイン(撮影・黒川智章)

4日の西武戦(ペイペイドーム)で5連敗目を喫した時点でホークスは福岡移転後、2000敗目となった。この日の勝利で移転後の勝ち数は2283勝。通算成績も大きく勝ち越し、弱小チームと呼ばれ「借金生活」のシーズンを続けていたダイエー初期が懐かしいほどだ。

「8回の男」モイネロもチームに合流。2戦連続で圧巻の投球を見せ、守護神森につないで「勝利の方程式」を完結させた。

日本ハム対ソフトバンク 8回に登板のモイネロ(撮影・黒川智章)
日本ハム対ソフトバンク 8回に登板のモイネロ(撮影・黒川智章)

リーグでも盤石といえるブルペン陣だが、「勝利の方程式」は打線にもあるのではないかと、ふと考えさせられた。この3連勝中に今宮が2つの犠打を決めた。6日の初戦は初回に送って先制点をアシスト。先行逃げ切りのスタイルで完勝した。パ・リーグ新記録となったこの日の犠打こそ得点にならなかったものの、安定した得点を生み出しているように思える。今季のチーム課題は「得点力アップ」-。打線の好不調もあろうが、着実にチャンスメークすることが打線の活性化を促してくれる気がするのだが…。【ソフトバンク担当 佐竹英治】