中日が7日に6選手に戦力外を通達した。その中の1人が6年目右腕、三ツ間卓也投手(29)だ。

今季初登板だった8月14日巨人戦(東京ドーム)の試合後の風景が記憶に残っている。4点ビハインドで4番手で登板し、1回2安打1失点。与田監督を代表取材中、その横を三ツ間が阿波野コーチ、福との3人で身ぶり手ぶりを交え、話しながら通り過ぎていった。三ツ間と福は15年ドラフトの同期で同学年。互いをよく知る2人が熱っぽく語っていた。昨年の福は最優秀中継ぎに輝き、今季もセットアッパーとして存在感を発揮している。

戦力外となった日、三ツ間はその同期のことを口にした。「福はブルペンでも見ていて、状況に応じたピッチングができている。自分の状態が悪かったら、悪いなりに、今日は腕を下げるとか、プレートを一塁側から三塁側に変えるとかをやっている。1軍の舞台でチャレンジする度胸の良さは福のすごさかな。そこまでチャレンジする気持ちは、福には劣ってしまったと思う」。ここ2年は4試合、5試合の登板にとどまる自分と比べていた。

育成ドラフト3位で入団し、2年目の16年から支配下選手となって、ここまで通算成績は77試合で4勝3敗15ホールド、防御率5・24だった。来季の構想からは外れた。ただ「気持ちの部分では熱いものは消えていないので、強く現役を希望して練習をしていきたい」と現役続行を力強く宣言した。今季のプロ野球合同トライアウトは12月8日に行われる。同期のライバルをリスペクトし、マウンド度胸を全開にして臨む三ツ間の挑戦に注目したい。【中日担当=伊東大介】